大規模修繕工事を発注するときにはココに注意

大規模修繕は費用が高額となります。失敗のない工事発注を行うためには、発注先をじっくり吟味する必要があります。単に相見積もりで最低価格の業者を選出してしまうと、仕上がりが十分でなかったり、トラブルが発生したりすることも。業者の選び方・発注の仕方ひとつとっても、その後のマンション管理や運営に支障が出てくることは否めません。

【価格だけで決めてはいけません】

あまりに安い費用での工事請負は、手抜き工事などでのちのち建物のダメージとなる可能性が捨て切れません。しかしながら、営業努力で誠実にコスト削減をしている企業もあります。業者によって工事の施工品質や精度は大きく異なるため、管理組合や修繕委員会でじっくりと検討し見極めることが大切です。

発注時に気をつけるべきポイント

ポイント1	業者の実績がどれくらいあるか

施工実績は、その業者の品質や信用に比例しているといっても過言ではありません。インターネットの普及にともない、実績や施工情報を開示している業者も多くなりました。見積りを取る前に、業者のホームページなどでじっくり確認してみましょう。また、大規模修繕を依頼する建物と同じくらいの規模の物件の施工実績が多数あるなら、ある程度信頼してよいといえます。

ポイント2	見積りは必ず複数の業者から(相見積もり)

大規模修繕工事は頻繁に行うものではありませんから、見積書の内容の適否を判断するのは大変難しいことと感じるかもしれません。そこで、大規模修繕工事については、相見積もりを取るのが必須といえます。複数の業者からの見積書をじっくり比較し、不明な点は質問して内容を理解してから発注に臨みましょう。ただし、あまりに多すぎる相見積もりは、判断するのに時間がかかりすぎたり、混乱を招いたりしますのでほどほどに。

ポイント3	見積書には出てこない部分もしっかりチェック

相見積もりで得られるのは費用面についてのみの情報です。しかし、実際の工事にあたっては、費用だけで品質の良し悪しが決まるわけではありません。見積書から2~3社に絞り込めたら、ヒアリングで業者の体制や姿勢、担当者の人柄などさまざまな点をチェックする必要があります。見積もりの根拠、修繕計画の概要、安全管理やアフタフォローまで、わからないことは細かくたずねてみましょう。そういった場面でしっかりした回答が得られ、筋が通っている業者であれば発注の候補として考えてもよいでしょう。

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大規模修繕工事 施工中~施工後のポイント